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YouTubeの収益化条件が2027年2月から2倍に|「既にYPPなら影響なし」を公式原文で確認する

YouTubeの収益化条件が2027年2月から2倍に|「既にYPPなら影響なし」を公式原文で確認する

YouTubeが2026年8月10日(日本語版の公開は8月11日)、YouTubeパートナープログラム(YPP)の大きな変更を発表しました。公式ブログの表現を借りれば「2018 年に導入以来初めて重要な変更」です。施行は2027年2月1日。

お疲れ様です、株式会社トレンドマップです。日本語の解説では「一度収益化すれば安泰は終わり」という書かれ方を見かけますが、公式発表はそう言っていません。この記事はYouTube公式ブログ日本語版(2026年8月11日)とYouTubeヘルプの原文だけを根拠に、誰に何が起きて、何が起きないのかを整理します。

この記事の要点
  • 新規申請の基準は倍になる。総再生時間4,000時間→8,000時間/ショート1,000万回→2,000万回
  • すでにYPPに参加しているチャンネルは、参加要件の引き上げの対象外。公式ブログが明言している
  • ショート動画の収益分配だけは、既存の参加者にも直近90日1,000万回という線が引かれる
  • チャンネルが「アクティブ」と判定される基準も2027年2月1日に変わる。こちらも既存の参加者が対象
  • 下回ってもYPPからは外れず、再び超えれば自動的に再開される
  • スーパーチャットやショッピング機能の参加要件は変わらない
目次

    今回の発表は3つの変更で構成されている

    「収益化条件が厳しくなった」という一点だけが広まっていますが、公式ブログが挙げているのは3つです。

    変更内容誰に影響するか
    1. Premium Lite の展開拡大収益プールの配分が明示されたYPP参加者全員
    2. ショート動画の収益分配の更新直近90日1,000万回が分配の条件に既存の参加者も対象
    3. YPPの参加要件の改定8,000時間/2,000万回へ引き上げ新規申請者のみ

    報道されているのはほぼ3番だけです。実務で効いてくるのは2番のほうです。

    参加要件はどう変わるのか(新規申請者のみ)

    公式ブログの該当箇所です。

    新たに YPP に申し込むクリエイターは、直近 365 日間で 8,000 時間の有効な公開動画の総再生時間、または直近 90 日間で 2,000 万回の有効な公開ショート動画の視聴回数が必要となります。(YouTube公式ブログ 2026年8月11日 より)

    現行の基準は、YouTubeヘルプにこう書かれています。

    1. チャンネル登録者数が 1,000 人以上で、直近 12 か月間の対象となる動画の総再生時間が 4,000 時間以上である。または 2. チャンネル登録者数が 1,000 人以上で、直近 90 日間の対象となるショート動画の視聴回数が 1,000 万回以上である。(YouTubeヘルプ「YouTube パートナー プログラムの概要と利用資格」より)

    並べると次のとおりです。

    条件現行2027年2月1日以降(新規申請)
    総再生時間直近12か月で 4,000時間直近365日で 8,000時間
    ショート動画の視聴回数直近90日で 1,000万回直近90日で 2,000万回
    チャンネル登録者数1,000人1,000人(据え置き)
    YPPの参加要件と収益分配の変更(現行と2027年2月1日以降の比較)
    YPPの参加要件と収益分配の変更(現行と2027年2月1日以降の比較)

    どちらか一方を満たせばよい「または」の関係は変わりません。チャンネル登録者数1,000人以上は据え置きです。公式ブログの当該文は再生時間と視聴回数にしか触れていませんが、YouTubeヘルプの「YouTube パートナー プログラムに関する変更」に「チャンネル登録者数 1,000 人以上というこれまでの基準に加え」と明記されています。

    「有効な」再生時間・視聴回数とは

    公式ブログは「有効な公開動画の総再生時間」「有効な公開ショート動画の視聴回数」と、いずれも限定語をつけています。ヘルプ側も現行基準を「対象となる動画の総再生時間」と書いています。アナリティクスに出ている数字がそのまま全部数えられるわけではありません。

    特に見落としやすいのが、ショート動画と長尺動画のカウントが混ざらない点です。ヘルプにはこう書かれています。

    ショート フィードで視聴されたショート動画の視聴回数による有効な総再生時間は、有効な総再生時間 4,000 時間の要件にはカウントされません。(YouTubeヘルプより)

    ショートをいくら伸ばしても、長尺側の時間要件は埋まりません。手元の数字をそのまま条件に当てはめて「あと少し」と判断しないでください。

    すでにYPPに参加している場合はどうなるのか

    ここが最も誤解されている点です。公式ブログは一文で明言しています。

    すでに YPP に参加しているクリエイターに影響はありません。(YouTube公式ブログ 2026年8月11日 より)

    すでに参加しているチャンネルは、新しい基準を満たしていなくても資格を失いません。「8,000時間を維持しないと剥奪される」という説明を見かけたら、それは原文にない話です。

    引き上げが効くのはこれから申請する人です。いま3,000時間で「あと1,000時間」と見ていたチャンネルは、2027年1月31日までに現行の4,000時間へ到達できるかどうかが分岐点になります。

    ショート動画の収益分配は、既存の参加者にも線が引かれる

    一方、ショート動画の収益分配については既存の参加者も対象です。

    2027 年 2 月 1 日より、直近 90 日間で 1,000 万回の有効なショート動画視聴回数を達成したクリエイターが、ショート動画での広告およびサブスクリプション収益分配の対象となります。この基準に満たないチャンネルも引き続き YPP に参加し、長尺動画で収益を得ることができます。そして、視聴回数が 1,000 万回を超えると、ショート動画の収益分配が自動的に再開されます。(YouTube公式ブログ 2026年8月11日 より)

    読み取れることは3つです。

    • ショートの広告・サブスク収益の分配を受ける条件は直近90日で1,000万回。新規申請の基準(2,000万回)とは別の数字です
    • 下回ってもYPPからは外れず、長尺動画の収益は続きます
    • 再び超えれば自動的に再開されます。申請し直す必要があるとは書かれていません
    自分はどれに当てはまるか(既にYPP参加・これから申請・ショートで収益の3分岐)
    自分はどれに当てはまるか(既にYPP参加・これから申請・ショートで収益の3分岐)

    「収益化が剥奪される」という表現は、この動きを正確に表していません。

    1,000万回に届かないチャンネル向けの新しい収益手段

    ほとんど報じられていませんが、公式ブログは基準未満のチャンネル向けの施策も同時に示しています。

    視聴回数 1,000 万回の基準に満たないチャンネル向けに、これらの取り組みを通じて、YouTube ショッピングのボーナス、ブランドディール(企業案件)のインセンティブ、トレンドの発信や拡大に対する収益ブーストなど、特定のマイルストーンの達成に応じた新しい収益獲得手段を提供します。詳細は追ってお知らせします。(同上)

    ショッピングのボーナス/ブランドディールのインセンティブ/収益ブーストの3つです。詳細は未発表ですが、規模の小さいチャンネルほど、広告収益以外の導線が用意される方向であることは読み取れます。

    見落とされがち:変わらないものもある

    同じ段落に、こう書かれています。

    なお、スーパーチャットなどの視聴者ファンディングおよびショッピング機能の参加要件に変更はありません。(同上)

    今回の引き上げは「広告およびPremium収益分配」への参加要件の話であって、スーパーチャットやショッピング機能の要件は据え置きです。「収益化の条件が全部倍になった」ではありません。

    Premium Lite の収益プールが明示された

    3つのうち1番目の変更です。日本では既に導入済みですが、配分の内訳が示されました。

    クリエイターは、各サブスクリプションごとに用意された専用の収益プール(Premium は純サブスクリプション収益の 30%、Premium Lite は 60%)を通じて収益を得ます。(中略)その際に適用される収益率は、長尺動画は 55%、ショート動画は 45%をクリエイターが受け取ります。(同上)

    収益プールの規模(30%/60%)と、そこからクリエイターが受け取る率(長尺55%/ショート45%)は別の階層の数字です。混同されやすいので、社内で説明するときは分けて書いてください。

    ヘルプは2ページに分かれている(新しい数値は「変更」ページ側)

    YouTubeヘルプの利用資格ページは、2026年9月10日時点でも参加要件の数値が現行のまま(4,000時間/1,000万回)です。このページだけを見ると変更が見つかりません。ここにあるのは次の告知です。

    2027 年 2 月 1 日より、YouTube パートナー プログラム(YPP)の更新を導入します。コンテンツの収益化を今後も最大限に活用するために、2027 年 1 月 31 日までに YouTube Studio で最新の利用規約を確認して同意してください。(YouTubeヘルプより)

    新しい数値は、別ページのYouTubeヘルプ「YouTube パートナー プログラムに関する変更」に書かれています。

    2027 年 2 月 1 日より、新規クリエイターを対象とした YouTube パートナー プログラムの収益化基準が変更されます。チャンネル登録者数 1,000 人以上というこれまでの基準に加え、過去 365 日間の有効な公開動画の総再生時間が 8,000 時間以上、または直近 90 日間の有効な公開ショート動画の視聴回数が 2,000 万回以上のいずれかを満たす必要があります。すでに YouTube パートナー プログラムに参加している場合、今回の変更によってステータスが変化することはありません。(YouTubeヘルプ「YouTube パートナー プログラムに関する変更」より)

    見るページを間違えると「まだ4,000時間のままだ」と読み違えます。新しい数値は「変更」ページ、現行の運用ルールは「利用資格」ページ、と置き場所が分かれています。

    既存の参加者にも効く「アクティブ」判定の改定

    同じ「変更」ページには、ショート動画の収益分配とは別に、チャンネルがアクティブと判定される基準の改定も書かれています。こちらは新規・既存の区別なく2027年2月1日から適用されます。

    2027 年 2 月 1 日以降、チャンネルが次のいずれかの要件を満たしている場合、そのチャンネルはアクティブであると判定されます。過去 365 日間の有効な総再生時間が 1,000 時間以上、または 直近 90 日間における有効なショート動画の視聴回数が 100 万回以上、または 90 日ごとに 2 本の長尺動画または 5 本のショート動画をアップロードする(YouTubeヘルプ「YouTube パートナー プログラムに関する変更」より)

    3つのうちどれか1つを満たせばよいので、90日ごとに長尺2本またはショート5本を出していれば足ります。更新が止まっているチャンネルほど、先に確認しておいてください。

    あわせて、利用規約への同意という手続きが別に必要である点も見落とされがちです。基準を満たしているかどうかとは無関係に、2027年1月31日までにYouTube Studioで同意しておく必要があります。

    中小企業のチャンネル運用にどう効くか

    自社チャンネルを「広告収益を得るため」ではなく「集客・採用・信頼づくりのため」に運用している企業にとって、直接的な影響は限定的です。YPPに入っていなくても動画は配信できますし、問い合わせも採用応募も発生します。

    影響が出るのは次の3つのケースです。

    • 収益化を当面の目標に置いていた場合 — 到達までの期間が実質的に倍になります。2027年1月31日までに現行基準を満たせるかどうかで、目標を組み直してください
    • ショート動画中心で伸ばしていた場合 — 新規申請の線が2,000万回に上がります。長尺動画を併用する設計に切り替えたほうが早い局面が増えます
    • クリエイターに依頼・協業している場合 — 相手の収益構造が変わります。ショート専業のクリエイターほど、2027年2月以降の条件を確認しておく必要があります。同時に「ブランドディールのインセンティブ」が用意される方向なので、企業案件を出す側にとっては追い風になる可能性があります

    逆に言えば、すでにYPPに参加している自社チャンネルについては、いま慌てて何かを変える必要はありません。

    いつまでに何をすればいいか

    時期やること
    いま自社チャンネルがYPPに参加済みかを確認する(参加済みなら新規基準の影響は受けない)
    いま未参加なら、YouTube Studioで総再生時間とショート視聴回数を確認し、2027年1月31日までに現行基準へ到達できるか見積もる
    ショート中心なら直近90日のショート視聴回数が1,000万回に届いているかを把握しておく
    2027年1月31日までYouTube Studioで最新の利用規約に同意する
    続報待ちショッピングボーナス・ブランドディールのインセンティブ・収益ブーストの詳細

    よくある質問

    すでに収益化しているチャンネルも8,000時間が必要になりますか?
    必要ありません。公式ブログは「すでに YPP に参加しているクリエイターに影響はありません」と明記しています。引き上げの対象は、2027年2月1日以降に新しく申し込むチャンネルです。
    2027年1月31日までに申請すれば現行の条件で通りますか?
    公式ブログは新しい要件の適用開始を2027年2月1日としています。それ以前は現行の4,000時間/1,000万回が基準です。ただし審査には時間がかかるため、期日ぎりぎりの申請は避けるのが無難です。
    ショートの視聴回数が1,000万回を下回ると収益化は取り消されますか?
    取り消されません。公式ブログには「この基準に満たないチャンネルも引き続き YPP に参加し、長尺動画で収益を得ることができます」「視聴回数が 1,000 万回を超えると、ショート動画の収益分配が自動的に再開されます」と書かれています。止まるのはショート動画の収益分配だけで、再申請も不要です。
    スーパーチャットやメンバーシップの条件も変わりますか?
    変わりません。公式ブログは「スーパーチャットなどの視聴者ファンディングおよびショッピング機能の参加要件に変更はありません」と明記しています。今回の改定は広告およびPremium収益分配への参加要件に限った話です。
    ショート動画を伸ばせば総再生時間の条件も満たせますか?
    満たせません。YouTubeヘルプに「ショート フィードで視聴されたショート動画の視聴回数による有効な総再生時間は、有効な総再生時間 4,000 時間の要件にはカウントされません」と書かれています。長尺とショートは別々にカウントされるため、狙う条件を先に決めて設計する必要があります。

    まとめ

    この記事のポイント

    • 2027年2月1日から、新規申請の基準は直近365日8,000時間または直近90日2,000万回になる
    • すでにYPPに参加しているチャンネルは、参加要件の引き上げの対象外。公式ブログが明言している
    • ショート動画の収益分配だけは既存の参加者にも直近90日1,000万回という条件が入る
    • 下回ってもYPPは継続し、長尺の収益も続く。再び超えれば自動的に再開される
    • スーパーチャットとショッピング機能の要件は変わらない。全部が倍になったわけではない
    • 新しい数値はヘルプの「YouTube パートナー プログラムに関する変更」ページにある。利用資格ページは現行値のまま
    • 「アクティブ」判定の基準も2027年2月1日に変わる。90日ごとに長尺2本かショート5本で満たせる
    • 2027年1月31日までにYouTube Studioで最新の利用規約に同意する手続きが別にある

    今回の変更で本当に問われているのは、「広告収益だけを目標に置いた運用でいいのか」という点だと考えています。公式ブログが同時に予告しているのは、ショッピングのボーナス、ブランドディールのインセンティブ、収益ブーストといった広告以外の収益手段です。規模で線を引く代わりに、経路を増やす方向に舵が切られています。

    まずは自社チャンネルがYPPに参加済みかどうかを確認するところから始めてみてください。参加済みなら、今回の引き上げについて動く必要はありません。

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    トレンドマップ
    執筆者
    トレンドマップ マーケティング部

    株式会社トレンドマップのマーケティング部門。自社開発のSNS動画分析ツール『BuzzClipper』を運営し、中小企業のSNS集客を支援している。最新のSNSアルゴリズムやAI検索(AIO)トレンドを継続的に調査・実践しながら、再現性のある集客手法を発信している。

    参考資料・引用元

    本記事の数値はすべて上記の原文から引用しています。YouTubeヘルプが更新され次第、内容を見直して更新履歴に追記します。

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