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「筋トレ」領域のバズ動画分析
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「筋トレ」領域のバズ動画分析

2026年03月27日 更新: 2026/03/27 株式会社トレンドマップ

皆さん、お疲れ様です。

SNSバズ分析SaaS『BuzzClipper』の開発を手掛けながら、日々現場で企業のSNSアカウント企画から撮影ディレクションまでをゴリゴリと回しているマーケターの神田です。

今回は、BuzzClipperが弾き出したデータをもとに、直近YouTubeでバズっている3本の動画をピックアップしました。

なぜこれらの動画は視聴者の心を掴んで離さなかったのか。

そのバズの理由を解剖していきたいと思います。


■ 1本目:筋肉への愛とユーモアが光る「右肩触れない」検証動画


・再生数/LIKE数:1,990,053 / 19,138(2026/03/26時点)

・投稿者/ジャンル:タクトfitness / 筋トレ

この動画の最大の魅力は、圧倒的な「肉体美」とそれに相反する「クスッと笑える不便さ」のギャップにあります。

おそらくサムネイルの段階から「自分の右肩に触れない」という常人には理解しがたい視覚的フックを提示し、視聴者の「そんなわけないだろう」というクリック衝動(ツッコミ待ちの感情)を完璧に誘発しているはずです。

冒頭3秒では、視聴者からのコメントに対してあえて鼻で笑うような態度をとり、「筋肉が発達しすぎると触れない」と断言。ここで視聴者の「疑問」は「強烈な好奇心」へと変わります。

そして、私がマーケターとして最も唸ったのが離脱防止(リテンション)の巧みさです。自身の体型数値を語る退屈になりがちな場面から、スッと「実際にやってみせます」と実演へ切り替えるテンポ感。

さらに、すぐに触るのではなく「右肩に失礼なので、右腕だけパンプアップさせます」という独自の謎ルール(焦らし)を挟むことで、オチへの期待値を極限まで高めています。腕回りが40cmを超える過酷な減量中のリアルな身体データや、上腕二頭筋が邪魔をして腕が曲がらないという生々しい苦労話があるからこそ、「この投稿者だから成立する」という絶対的な説得力と属人性が担保されています。

筋肉を愛するトレーニーたちの「あるある」を、極上のエンタメに昇華させた素晴らしい構成です。


■ 2本目:日常の自重トレーニングの角度を変えるだけで地獄に変わる瞬間


・再生数/LIKE数:1,177,702 / 13,956(2026/03/26時点)

・投稿者/ジャンル:筋トレモンスター / 筋トレ

自重トレーニングという、ともすれば地味になりがちなテーマで100万再生を突破している点に、このクリエイターの並外れた構成力を感じます。冒頭のフックでは「背中の広さと厚みを同時に手に入れたいなら〜」という王道のベネフィットを提示しつつ、「姿勢を変えるだけで難易度が劇的に変わる」と続けることで、「ただの自重トレでそこまで変わるのか?」という驚きと期待を瞬時に作り出しています。サムネイルでも、その「地獄に変わる瞬間」の視覚的なインパクト(高低差やキツそうな表情など)が視聴者の親指を止めていると推測できます。

この動画が秀逸なのは、視聴者が「知っている」と錯覚して離脱しそうになるポイントを熟知していることです。基本のフォーム解説が終わった絶妙なタイミングで、「ここからが本番です」「景色が一変します」と宣言し、視聴者の意識を再び画面に釘付けにしています。単に「足を高くする」という結論を急ぐのではなく、椅子を使った具体的なプロセスをステップ順に丁寧に見せている点も高評価です。「上級者でも10回こなすのがやっと」「自重とは思えない地獄の負荷」という生々しい表現(体験談)が、強い負荷を求めてマンネリ化している中・上級者の課題に深く刺さり、「この人が言うなら間違いない、試してみよう」という信頼感を生み出しています。


■ 3本目:弱者の逆襲。「13歳の肉体改造ストーリー」


・再生数/LIKE数:2,254,185 / 18,891(2026/03/26時点)

・投稿者/ジャンル:すごいぞ世界 / 筋トレ

200万再生を優に超えるこの動画は、SNSにおける「ストーリーテリングの強さ」をこれ以上ないほど証明しています。サムネイルの視覚的要素には、おそらく「ひ弱だった少年」と「1年後の圧倒的な肉体」の劇的なビフォーアフターが配置され、一瞬でクリック衝動を刈り取っているはずです。開始直後の「たった1年で見違えるほど変わった」という驚きの提示から、間髪入れずに「きっかけは兄からのいじめだった」と明かすことで、視聴者の心に強烈な「同情」と「共感」を植え付けています。

ショート動画特有のテンポの速さを最大限に活かし、途中で飽きる隙を一切与えないリテンション設計はお見事の一言です。

「いじめ(発端)→我慢の限界(行動)→別人のような成長(結果)」という起承転結を、無駄を削ぎ落とした数文で一気に駆け抜けるため、視聴者は「早く結果を見せてくれ!」という欲求を保ったまま最後まで引き込まれます。


いかがでしたでしょうか。

爆発的なバズの裏側には、常にクリエイターたちの緻密な計算と、生々しい体験が存在します。私たちマーケターも、小手先のテクニックやAIが吐き出す一般論に逃げるのではなく、ユーザーの感情がどこでどう動くのかを、彼らのように泥臭く考え抜かなければなりません。

来週もこのようなバズ動画考察を投稿していきます。

株式会社トレンドマップ

この記事の執筆者

株式会社トレンドマップ マーケター

SNSマーケティングとバズ動画分析の現場で活動する、株式会社トレンドマップのマーケターです。最新トレンドの分析と実践的なノウハウをお届けします。

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